2005年07月22日

師走(19)

 翌日、図書準備室前。
 数人の風紀委員たちが前日のリベンジを果たすべく、その扉をノックする。
「すみません、よろしいですか。うちの先生の許可とってますから。委員会の権限で調べて良いことになってますから。入りますよ?」
 ドアノブに手をかける。カギがかかっていたとしても、合鍵は準備しているからなんら問題はない。少なくとも彼らにとってはそのはずだった。
 ドアは抵抗の意志を見せずにあっさりと開く。委員たちは中に踏み入ろうとして、足元の柔らかい感触に、足を止める。
「フギャアアアアア!」
 思わず足をすくめると、足元にいた白猫が恐ろしい勢いで部屋の奥へと逃げて行く。それが合図となって、部屋の中から剣呑な鳴き声が響き渡った。
『フウウウウウウウウー』
「な、なんだ!?」
 委員たちは言葉を失う。戸棚に、テーブルに、当然床にも、大小さまざま色とりどりの猫が鎮座して、こちらを睨み毛を逆立てている。
 その中央で、藤間美音子は餌をやる手を止め、剣呑な表情で委員たちを見上げる。
「何か、御用かしら?」
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